熊本ジャズライブガイド
セッションマナー講座

「1曲の演奏時間の長さ」について

だらだらとしたセッションって、何か楽しくないですよね。
逆にテンポ良く進み、メリハリのあるセッションは、どんどんみんながノってきていい感じになります。
そういうセッションに参加している状況で、あなたの選んだ曲を演奏したら、 「みんなのテンションを下げちゃった。トホホ。」とならないためには、どういうことに気をつけたら良いのでしょうか?

1つのポイントは、1曲が始まってから終わるまでの演奏時間に、もっと気を使うことです。

まず大事なことは、選曲からイントロが始まるまでの時間をできるだけ短くすることです。
「え〜、なにしようかな〜。」から始まり、テンポ決めやイントロをどうするかとかをだらだらと決めていたら、 それだけでリスナーも参加者もどんどん冷めていってしまいます。
ですので、セッションに参加する時は、もし自分に選曲を求められる場合も予想して、 どんな曲をどんな風にやりたいかを決めておくことです。
もしかすると、他の人と選曲がかぶるかもしれませんので、3,4曲を用意しておくと良いでしょう。

そして次に、自分が吹くアドリブソロの長さについてですが、これはスピーチと一緒です。
面白いスピーチなら、どれだけ長くても聴けますが、面白くないスピーチは、、、
これは聞き手にとってはつらい時間となりますよね。
ですので、1コーラスの長さにもよりますが、2コーラスを目安に、どうしてもやりたらなかったり、 盛り上がってしまった時はもう1コーラスというくらいに考えておくと良いと思います。
ブルースなどの1コーラスが短い曲の場合は、3,4コーラス、 そしてテンポの遅いバラードの場合は曲全体が2コーラスから2コーラス半になるようにした方が無難です。

また、ソロ回しの終盤には、ベーシストにソロを回すのかどうか、ドラムソロをどうするか、という問題に毎曲直面します。
ずっとボトムで支えてくれたベーシストやドラマーにもスポットライトが当たるように、 ベースソロやドラムとの4バース交換も基本的にはやりましょう。
ただし、ベーシストやドラマーがずっと1人で演奏してくれているというセッションでは、 「そんなに毎曲ソロを回されても、やるネタが尽きちゃったよ。」と内心思ったりしているので、 どうしたいのかジェスチャーなどを使って、ソロをやりたいかどうかの意思確認をすると良いと思います。
またスイング以外のリズムの曲をやる場合も要注意です。
アフロ、サンバ、ボサノバなどの曲をやる場合は、ベースソロは省略し、 やるとするなら(フォームで)ドラムソロと覚えておくと良いと思います。

また、後テーマに戻って、エンディングで循環コードなどを使ってソロを繰り返すという場面も、 セッションではよく見かける光景ですが、ここでもあまり長くなりすぎるのはNGです。
これもスピーチと一緒で、だらだらとせず短めにさっと終わる方が無難というものです。
終わるきっかけとなるフレーズを事前に準備しておくなどして、小気味よく終われるようにしっかりシミュレーションしておきましょう。

あまりマニュアル化するのも考えものですが、ここまでしっかり配慮できたら、 ホストミュージシャンに「いいですね!もう1曲いかがですか?」と言ってもらえるかもしれません。
どうぞ参考になさってください。


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