熊本ジャズライブガイド
セッションマナー講座

「音量」について

大きい音が出せる楽器の人に多いのですが、音量に無頓着な方をたまに見かけます。
音量が出せない楽器の人にとっては、そんな無頓着さから発生する大音量は、まさに凶器です。
簡単に心折られてしまいます。

大音量の楽器というと、まずドラムスですね。
また、マイアンプを持ち歩くエレキギターやエレキベースも、かなり大きな音が出せる楽器です。
そして管楽器ではトランペットやサックスもかなり大きな音が出せますね。
逆に、音が小さい楽器というと、クラリネットやフルート。そしてピアノです。
基本的には、セッション現場のPA機器の有無など状況にもよりますが、「音の小さい楽器に合わせる」と覚えておきましょう。

なぜ無頓着な大音量がいけないのか?これは書くまでもないのかもしれませんが、やはり音の小さい楽器の音をかき消してしまうからにほかなりません。
そしてまた必要以上に大きな音を出してしまうことは、あなたの上達を阻害する要素ともなりえます。

1.自分の音が果たしているはずの役割や、前後のドラマ性が、 相対的に聴こえていないということを証明しちゃっているという音楽性やセンスのなさを表しているメンタル的要素

2.充分にリラックスできておらず、体のどこかに無駄な力が入っているという身体コントロール的未熟さを表しているフィジカル的要素
こういう点は、しっかり自分を見直してみる必要があるでしょう。

ただし、一方ではこういうこともあります。
普段の演奏よりも音量を小さくしようとするあまり、リズムがはっきり出せなくなってしまうような場合は、 音量よりもリズムをはっきりさせることを優先した方が良いでしょう。
また、単純に大きい小さいという問題でもない場合もあります。
つまり、上手な人の演奏は、たとえ音量が大きくとも決してウルサくは聴こえないということです。

考えてみるとなかなかに判断が難しい問題ではありますが、 やはり「無頓着だったかな?」と心当たりがある人は、一度考えてみることが大事だと思います。
そして、自分の音以上に周りの音に注意して、充分にリラックスして演奏すれば、楽しく音で会話できるという状態に近づいていくことでしょう。


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