熊本
ジャズライブガイド

スタンダード解釈

基礎的知識2

前編とあわせれば、たいていの方にはこれで一生分のジャズ理論でしょう。(^_^;でも「知ってる」だけじゃ何にもなりませんぜ…。そこがジャズのアコギなとこなんでさ。(-_-メ

●クロマチック・アプローチ
あるコード内メロディにおいて強拍(1,3拍)にコードトーンをおいた場合の弱拍や(うわあ、文章で書くと難しい!笑)、コードとコードのつなぎ目における、半音階を使ったバップ的メロディ装飾のことをクロマチック・アプローチといいます。装飾は基本的にコードトーンに対して施され、装飾に用いた音のことをアプローチノートと呼びます。次の3種類があります。

・クロマチック・アプローチ
コードトーンの前に半音上または半音下の音を置くやり方のことをいいます。

・ダブル・クロマチック・アプローチ
コードトーンの前に1音上または1音下から半音階で移動するやり方のことをいいます。

・ディレイド・リゾルブ
コードトーンの前に半音上の音と半音下の音で挟みこむように置くやり方のことをいいます。

●音のグループ分け(※注:一般的な用語ではありません)
スタンダードの解釈シリーズで各コードに対して指定しているダイアトニックスケールは、7つもの音で構成されていて、「そのコードを表すメロディをつくりなっせ!ほら今すぐたいっ!」といわれても、馴れていない人は半泣きになります(笑)。というわけで私しろひがみなさんに使いやすいようにグループ分けをしてみました(ここで拍手!)。この3つのグループ音を使って上昇系と下降系のメロディをつくれば、6種類のメロディ(モチーフ)を手に入れることになります。

・1階のグループ:1,2,3,5
例えばCドリアンであれば、C,D,Eb,Gとなります。

・2階のグループ:3,4,5,7
例えばCロクリアンであれば、Eb,F,Gb,Bbとなります。

・3階のグループ:5,6,7,9
例えばCハーモニックマイナーパーフェクト5thビロースケールであれば、G,Ab,Bb,Dbとなります。

●アンティシペーション
グループ化された音を使ってメロディを組み立てると、確かにそのコードに合致した感じのするメロディとなります。しかし、ジャズを聴きなれた人には「おさまりすぎている」と感じるかもしれません。それを打破する手法の一つにコードを先取ったメロディを演奏するという方法があります。
コードを先取るというのは例えばG7→CMというコード進行において説明すると、こういうことです。(4/4拍子で音は全て8分音符)

・通常の方法
|G,A,B,D,B,C,D,F|E〜
このようにG7の時にはGミクソリディアンのメロディで、CMがはじまってからCイオニアンのメロディがはじまります。

・アンティシペーションする場合
|G,A,B,D,C,D,E,G|G〜
G7の3,4拍からCイオニアンのメロディがすでにはじまっています。
※逆に次のコードに食い込むやり方もあります。こちらはディレイドするといいます。
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