熊本
ジャズライブガイド

スタンダード解釈

Georgia On My Mind

■コード進行
||:FM|Em7(b5)/A7|Dm|Gm7/Bbm7|
|Am7/Abdim|Gm7/C7|1.Am7/D7|Gm7/C7:||
|2.FM/F7onA/Bb7/Bdim|FMonC/A7|
|Dm/Gm|Dm/Bb7/A7|Dm/Gm|Dm/G7|
|Dm/DmM7onC#|Dm7onC/Bm7(b5)/E7|Am7/D7|Gm7/C7|
|FM|Em7(b5)/A7|Dm|Gm7/Bbm7|
|Am7/Abdim|Gm7/C7|FM/F7onA/Bb7/Bdim|FMonC/C7|

■解釈
【Aメロ】
●1小節:トニック、Fイオニアン。
●2,3小節:Dmへのツーファイブ。Eロクリアン,A Hmp5b,Dエオリアン。
●4小節:Gm7はダイアトニックにドリアン。BbmはFMへのサブドミマイナー(IVm)でドリアン。
●5小節:AmはFMの代理コード(IIIm=IM)でダイアトニックにフリジアン。Abdimは次のGm7へのパッシングディミニッシュで適用スケールはAbディミニッシュスケール(Ab,Bb,B,Db,D,E,F,G)。E7のつもりでフレージングするとよい。
●6小節:FMへのツーファイブ。Gドリアン、Cミクソリディアン。
●7,8小節:IIIm7→VI7→IIm7→V7のターンバック。AドリアンDミクソリディアン(あるいは、Aフリジアン、D Hmp5b)、GドリアンCミクソリディアン。この曲のブルージーさをもっと出したい場合は、7,8小節を|Eb7/D7|Db7/C7|とか、|A7/Ab7|G7/Gb7|などとリハモするとよい。この場合の適用スケールはそれぞれのルートのミクソリディアン。
●15小節:ブルージーなクリシェ。1拍ずつFイオニアン、Fミクソリディアン、Bbミクソリディアン、Bディミニッシュスケールとめまぐるしく推移していくが、循環やブルースで頻出する重要なコード進行なので、しっかりコードを紡いでいけるようになりたいところ。
●16小節:i,2拍Fイオニアン、3,4拍A Hmp5bスケール。4拍目に裏コードのEb7を入れたりする小技も使えるようになりたいところ。

【Bメロ】
●17小節:ダイアトニックにDエオリアン、Gドリアン。
●18小節:3拍目にBb7(Bbミクソリディアン)、4拍目にA7(A Hmp5b)。bVI7→V7→Imというコード進行もよく出てくるパターン。bVI7のセブンス(この場合Ab)はトニックに対しb5(ブルーノート)にあたる。通常のマイナー・ツーファイブよりブルージーな雰囲気になることを確認したい。
●19小節:17小節と同じ。
●20小節:Im→IV7、これもよく出てくるコード進行。暗いんだけどほのかに明るいようなこの感じは、Dドリアン、Gミクソリディアン。
●21,22小節:トニックマイナーからベース音が半音下降するよくあるクリシェ。DmM7onC#は、A7(A Hmp5b)と解釈するとやりやすいと思う。Bm7(b5)→E7は当然次のAmへのツーファイブなので、Bロクリアン、E Hmp5bスケール。
●23,24小節:7,8小節と同じ。

というわけで解釈がややこしそうに見えるかもしれませんが、重要なクリシェがけっこうあるので、コード楽器の人はきちんと追っかけていけるように、一つ一つじっくり覚えてください。
アドリブに関しては、この曲はとにかくブルースフィーリングを出すのが大事なところなので、コードを追っかけるというよりペンタトニックを多用するといいでしょう。通常はマイナーペンタトニックかメジャーペンタトニックを使うわけですが、以下のようなマイナーとメジャーを混ぜたような変形ペンタトニックも使いやすいと思います。

変形ペンタ1:マイナーペンタトニックのb7を6に差し換え。EX)F:F,Ab,Bb,C,D
変形ペンタ2:メジャーペンタトニックの3をb3に差し換え。Ex)F:F,G,Ab,C,D
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